【📚本の紹介(ほんの しょうかい)】「集(あつ)まる場所(ばしょ)が必要(ひつよう)だ」
「集まる場所が必要だ」エリック・クリネンバーグ/著 藤原朝子/訳 英治出版
この本は、米国の社会学者が3年前に著した本です。
米国内の公設図書館、公園、人口38万人のアイスランドに公立温水プールが38ヶ所、黒人理髪店、黒人教会、町内会、運動場、インターネット等々。人々がコミュニケーションをとることができる場所を唯々列挙。分けても図書館は大勢の人々が分け隔てなく集える宮殿であるという(ここでの図書館は、学生や教職員向けのメディアセンターである大学の図書館ではない—あくまで一般の人対象)。
米国での生活が長かった自主夜間中学のスタッフの方より、「米国は多国籍国家、よって街の小さな図書館にも言語で困らないように、最低限度の国別言語での書籍やメディアが取り揃えてある」と聴きました。
この本は一読すると何てことがないように思いますが、現在も続くアメリカ~世界の奥深い分断・亀裂への強烈な提言と感じました。
私達の自主夜間中学も、これからもたくさんの人々が集える場所、相互で学べる楽しい場所にしたいと改めて思いました。
(文責:吉井)