【本の紹介(ほんの しょうかい)】『ジム・ボタン(じむ・ぼたん)と13人(にん)の海賊(かいぞく)』
《波の音》
『ジム・ボタンと13人の海賊』 ミヒャエル・エンデ/作 上田真而子/訳 岩波書店 1986年
ジムと一緒に冒険の旅をしてほしい。
見たことのない景色と出会う人(?)。想像を超える広い広い世界を体験するだろう。
郵便船に乗って間違って届けられた小包。入っていたのが赤ん坊のジム。
誰が?どうして?本当のあて先は?ミセス・イッポンバってお母さん?
やがてジムは親友の機関士ルーカスとふとっちょ機関車エマに乗り、さらわれたリーシー姫を救いに竜の町を探す旅に。
健やかな心と知性、立ち向かう勇気があれば常識も、先入観も、差別も偏見も難なくフラットにしてしまうことを知る。
エンデの広やかな精神が真直ぐに伝わるファンタジーにして壮大なミステリー。
頭も心も柔らかくほぐされ幸福感に包まれる。