【本の紹介(ほんの しょうかい)】『おしゃべりな貝(かい) 拾って学ぶ海辺の環境史(ひろって まなぶ うみべの かんきょうし)』『みらいめがね』
《おすすめしてる人のペンネーム》、※編者の注です。
『おしゃべりな貝 拾って学ぶ海辺の環境史』 盛口満/著 八坂書房 2011年
《やまんば》
検見川浜、花見川等々、身近な場所が沢山出てきて、すぐに貝を拾いに行きたくなる。
盛口さんことゲッチョ先生の「生き物屋」の出発点は故郷・館山での貝殻拾い。その後も行く先々で貝殻を拾い、友と語らい、貝料理を味わい、貝殻タイムマシンで時を遡り、現在・未来の環境を思い描く。
なぜ貝殻を拾わずにいられないのか…と問う、ゲッチョ先生自身の長い旅の記録でもある。とにかく絵を見ているだけでも楽しい。
幕張近辺で繁殖しているホンビノス貝なんか食べながら「この貝はどこからきたのかな~?」と思いめぐらすのもアリ!かも。
※出版社サイト(「増補新装版」が2018年に刊行されました)
『みらいめがね』 文・荻上チキ×絵・ヨシタケシンスケ 暮しの手帖社 2019年
《やまんば》
評論家・荻上チキと、人気の絵本作家・ヨシタケシンスケ。「暮しの手帳」連載の贅沢なタッグマッチをまとめた一冊目。
ラジオ「セッション22」で不登校や政治などのテーマを根底から早口トークで分析してみせる荻上氏だが、人生には悩み多し…その悩みをヨシタケ氏がストーリー仕立てのイラストで、ちょいとズラして展開してくれる。
悩みは氷解する訳じゃないけれど、フフっと笑って、「無理!絶対!」なんて思い込みの「呪い」を少し脇にどけて思う。
「よーし、明日もしっかり悩むぞ!」
※出版社サイト、本文も少し読めます